新年明けましておめでとうございます‼令和8年午年が幕を開けました。
実は、日蓮聖人がお生まれになった1222年(貞応元年)も午年にあたります。それもあってか、馬には深い思い入れがあったようです。
日蓮聖人は、晩年の9年間を過ごされた身延山を下り、療養のため常陸の温泉を目指したと伝えられています。
湯治に向かう最後の旅で日蓮聖人を支えたのが、身延の領主である波木井公から譲られた「くりかげの馬」でした。日蓮聖人が波木井公に宛てられた最後の手紙には、筆をとるのも精一杯な容態の中で、愛馬のことを気にかけ、慈しみのまなざしを向ける一文がみられます。
正しい教えを日本に広めるという熱い志と共に、動物への慈愛を持たれていた優しいお人柄が感じられます。
さて、令和8年の干支は十干が「丙(ひのえ)」、十二支が 「午」となり、組み合わせると「丙午(ひのえうま)」となります。「丙」も「午」も「火」の性質をもっており、燃え盛るようなエネルギーで物事が一気に進んだり、表面化したりする。良くも悪くも激しさのある「情熱と変化」の年と伝えられています。

令和8年は九星気学においては、中央に一白水星が存在し「姿は変われど、本質は同じ」という特徴が表れる年になりそうです。自浄作用が働く、復活と再生の年になります。格差社会による不公平をなくそうとしたり、古い因襲を切り捨てて、新しい社会を作ろうとしたりする動きが起こりそうです。
一白水星が中央に位置する年なので、「水気」が重要になります。冷害、風水害によるさまざまな影響が心配される一方で、 地域によって干害や酷暑被害などが表れる年でもあります。春先の天候は急変しやすく、暑さを感じる日も。夏は酷暑となり、干ばつにも悩まされそうです。秋には天候が不安定になり、晩夏から大型台風の上陸が予想されます。気温の低さに加え、水害や暴風による被害などに警戒し、浸水対策も万全にしていきましょう。
自然災害に不安を感じる一年になりそうですが、こういう時こそ人と人との支え合い、法華経の精神「共に生き共に栄える」という、心を育むように意識していきたいですね。法華経では、誰もが菩薩であると説かれています。他を慈しむ菩薩として、日常から周囲に目を向け声を掛けあって参りましょう。
さぁ、今年はいよいよ大学四年生です。思う存分研鑚を積んで、駿馬のように速く・力強く駆け抜けていきます‼
午年ということで、馬にまつわる日蓮聖人のお言葉を紹介させていただきます。
「蒼蠅驥尾(そうようきび)に附(ふ)して万里を渡り、碧羅松頭(へきらしょうとう)に懸(かか)りて千尋(せんじん)を延ぶ。」
日蓮聖人が書かれた書物の中で、最も代表的な著作『立正安国論』に記されたお言葉です。「小さなハエも俊足の馬の尻尾にしがみ付けば、あっという間に遠くへ行くことができる。つたも立派な松にからむことで自然と高いとこへ伸びていく」つまり、正しい教えや人についていけば、自然と人格を高めることができるという事をハエと馬、つたと松に例えられたお言葉となります。
ただいま、大学生活の集大成である卒業論文の執筆の真っ最中です。大学に入った理由の1つとして「卒論を書く苦しみを味わってみたい!」という思いが1割ほどあった訳ですが・・・先に卒業していく学友たちの疲弊した顔を目の前で見ていると、そんな余裕もなくなりつつあります(汗)
テーマは、日蓮聖人にとって生涯の指針となる師や友は誰であったのか、という内容です。仏教では、自分を正しく導いてくれる人、善き友のことを「善知識」といいます。私たち日蓮宗の僧侶と檀家さんにとっては、まさしく日蓮聖人がそのような方にあたるでしょう。ところが「そもそも日蓮聖人の善知識は誰なのだろうか?」という疑問から思いついたのがこのテーマです。
皆さんは、これまでの人生を振り返って、自分を導いてくれた師や友人をすぐに思い浮かべることができるでしょうか。仏教では、この善知識という存在について、多くのお経でその重要性を説かれています。
ここで、お釈迦さまの物語を紹介させていただきます。ある時、お釈迦さまに1人のお弟子さんがこのような質問しました。「お釈迦様!仏道において善き友(よき導き手)に出会うことは、もう仏道の半分を達成したことと同じだと思うのですが、どのようにお考えでしょうか?」お釈迦様は答えました。「その考えは誤りである。善き友に出会い、ともに歩むことは仏道にとって全てなのだ」
なんとなんと、仏になれるかは、正しく導いてくれる人に出会うかに全てがかかっていると説かれたのです。
日蓮聖人はお手紙の中で、善知識とは師が一方的になるのではなく、時には弟子が師となることさえある。互いが善知識として高め合う存在であると、その大切さを説かれています。
私も気づけば僧侶になって十数年、住職になって丸6年。まだまだ青バエだと思いつつ、いつまでもそうは言っていられません。
自らが駿馬、善知識となる自覚をもって仏道を歩んでいきたいと思います。改めて皆さまにお聞きします。あなたにとっての善知識はだれですか?だれかの善知識になれていますか?

大学の広報に載せていただきました(笑)

